第59話

ドライブでパーティーへ向かう道のりは短く、車窓から見える景色を何一つ認識できない自分をまた呪ってしまう。こんなに長くこの街に住んでいるのに、まだこんなにも知らないなんて。約15分後、まるで博物館のような建物に到着する。建物は大きく、地面に沿って置かれた照明で明るく照らされた柱があり、柱のない部分には大きな赤い旗が垂れ下がっている。それぞれの旗には金色のフォントで「PAV」の文字が印刷されていた。

「PAVって何の略?」私はゼインに尋ねる。私たちは他のリムジンの後ろに並んで、歩く順番を待っている…

あれは赤絨毯?カメラマンも全部揃ってる?そう、まさにそれだ。

「People Again...