第51話

第51章

「欲しいものを手に入れるだけの力が私にはある」

ロビン・ヨーク

グリフィンとのキスは、記憶していた通りの陶酔感があった。彼の豊かな唇は私の唇と完璧に合わさり、まるで私たち独自の身体言語を話しているかのようだった。キスが人を興奮させ、濡れさせるものだとは思ったことがなかった——いつもそれは本番の前戯への前奏曲だと考えていた。

だがグリフィンとのキスは違った。彼の舌が私の下唇をなめ、口の中に入ってきたとき、お腹の奥に熱さを感じた。私は片手を彼の頬に当て、もう片方の手はテーブルについて体重を支えていた。

でもそれだけでは足りなかった。

彼に触れる量が足りなかった。

まるで同じことを考え...