第57話

ロッティの視点

「あと二つラッピングしたら、出発の準備ができるわ!」私はアレックスに伝え、昨夜疲れて包み終えられなかった二つのプレゼントを指さした…

私たちは床に座り直し、包装済みの箱とギフトバッグに囲まれた。全て銀色の包装紙にピンクのリボンと紐で飾られている…

アレックスが慎重に包装紙を折りたたみ、テープで留めていく様子を私は感嘆の眼差しで見つめる。普段は強くて荒々しい彼の手が、この繊細な作業を驚くほど器用にこなしていく。こういう瞬間に、彼の強面の外見の向こうにある素晴らしい人柄を思い出させられる…

作業をしながら、この町に来てから何がどれほど変わったかを考えずに...