第114話

ダミアンの視点

俺のメイトは、ヴァンパイアの王族として就任することに対して、驚きと少しのパニックを感じているようだった。彼女の父親はヴァンパイア全体の王だから、彼女の生得権が尊重されるのは当然のことだ。俺は首にかけたペンダントに触れ、アローラへの愛が内側から湧き上がるのを感じた。

これは俺たちの生涯を通して大切にする贈り物になるだろう。変身しても外す必要がないのが気に入っていたし、ゼインも同様だった。彼はすでに、それを胸に誇らしげに飾って歩き回る自分を想像していた。

ゼインとその妄想を無視して、俺は真っ直ぐに座ってぼんやりしている俺たちのメイトに集中した。いや...ぼんやりという...