第45話

サバスチャン王の視点続き

彼女を見つめ、娘の姿をもう少し目に焼き付けてから、私は彼女が握っている鎖を指差す。彼女はそれを見下ろした。「あの鎖は命の鎖と呼ばれるものだ」と私は彼女に告げると、彼女は眉をひそめて顔を上げた。「その鎖は、吸血鬼と、彼または彼女の子供たちを、生まれた瞬間に繋げるものだ」そして私は自分の側の鎖を指差した。「お前は私の娘だ。この鎖がその証拠だ」と私は鎖を手に取りながら言った。「ベッティーナは一夜限りの関係だった。当時は主のいない狼だと思っていた」私は一旦言葉を切る。「お前は死んだと聞かされていた。そして男の子だとも」と私は彼女に明かした。彼女の顔に衝撃の表情が浮か...