第57話

アローラの視点

エブリシングベーグルをトーストして、チャイブとオニオンのクリームチーズを塗った直後、ジャクソンとビクターが降りてきた。私はアイランドカウンターの上で足を組んで座っていた。狼人は物の上に腰掛ける傾向がある。実際の椅子でも、テーブルでも、ソファの背もたれでも、私が座っているカウンタートップでも。若くても年配でも、それは普通のことだった。窓の外を見ると、アルファが屋外のテーブルの一つに腰掛け、その隣にはルナが彼の側に寄り添っている。

私はその二人を見て笑う。二人は五十代だというのに、まるで十代の若者のように寄り添っていた。心温まる光景だ。ジャクソンとビクターに視線を戻すと...