第92話

アローラの視点

新しい兄弟姉妹に「バイバイ」と手を振ると、私のメイトがパックハウスへと急かしてきた。彼の欲望が伝わってきて、それが私自身の欲望をさらに高めていく。内側から燃え上がるような感覚。ルナは全てを仕切っていて、私の姉とベラも今、それぞれのメイトによって連れ去られているところだった。ルナは私たちに二時間の時間をくれたが、新たにつながったカップルたちはその時間を一秒も無駄にするつもりはなかった。

ダミアンが私たちをほとんど走らせるように急がせる様子に、ルナが面白がって笑うのが聞こえた。私は気にしなかった。早く私の部屋に戻れれば、それだけ早く彼を手に入れられるのだから。その考えが...