第17話

アレス視点

午後7時まであと10分ほどで、ゼウスと私はエロスたちが現れるのを静かに待ちながら緊張していた。「何がそんなに時間かかってるんだ?」私は腕時計を見ながらゼウスに不満を漏らす。手首には銀のロレックスがきちんと収まり、ネイビーブルーのシルクのトップスに黒のドレスパンツ、黒の靴で全体の装いを整え、髪は櫛でとかし、少量のジェルで後ろに留めていた。

「落ち着けよ、みんな夕食が7時だって知ってるさ」ゼウスも落ち着こうとしていた。今夜の後には、私たちはついに運命の伴侶を見つけることができるのだから。

「でも、ギリギリじゃないか」と私が言った瞬間、全員が姿を現した。

「やっと来たか」...