第507話

私は天井まで届く窓から差し込む太陽の光で目を覚ます。その光は四柱式ベッドを覆うシーツを温め、開いた窓からは涼しい朝の風が入り込み、レースのカーテンをそよがせる中、鳥のさえずりが空気の中に漂っている。

まるで夢の中のような光景だ。私は伸びをして、サテンのシーツに肌が滑る感触に喜びの呻き声を上げ、どさりと体を沈める。

まるで死んだように熟睡していた。

しかし、ベッドの反対側に手を伸ばすと、シーツは冷たく空っぽだ。私は転がるようにして、ベッドサイドテーブルに手を伸ばすと、新鮮な花でいっぱいの花瓶に立てかけられた紙切れがある。

「ピンクの部屋で廊下の先に朝食があるよ。午後遅くに会おう」私はノー...