第8話

イスラ

ポピーが去ってから数分間、ベッドの端に座って何をすべきか考えていた。彼女は浴槽の蛇口をひねったので、そのうち浴室に行かないと浴槽が溢れてしまうことは分かっていた。

お風呂に入りたい。贅沢に思える。自分のためにそんなことをしたのがいつだったか思い出せない。ここ数年、私がしてきたことはすべて家族のためだった。

でも...この素晴らしい部屋で服を脱いで湯船に浸かるという考えは、怖くて愚かなことのように思える。

これはすべて何かの間違いに違いない。そして彼らがそれに気づいたとき、少なくとも私は服を着ているべきではないだろうか?

それでも、素早くお風呂に入れば、ポピーが戻る前に入って出...