第66話

エマはコンテストで賞を獲得したという事実を受け止めていた。それは彼女が望んでいた以上のものだった。電話が鳴り、彼女は応答した。

「おめでとう！」スペンサーが喜んで声をあげた。「コンテストの結果を見たよ、入賞したんだね！業界の誰もが君を欲しがるだろうね」

「ありがとう」エマは思わず微笑んだ。「まだ信じられないの。決勝に残れただけでも十分すごいことだったのに。まさか入賞するなんて夢にも思わなかった」

「言ったでしょ！君と一緒に仕事ができるよう、もっと頑張るつもりだよ。君は今一番ホットな新進建築家だからね。お祝いにランチでもどう？そして願わくば、うちで働く魅力を伝えたいんだ」

「いいわね、素...