第476話

コーラ

私は、四十五分ほど経ってから階段を上がってきたロジャーに目を細めた。「もう少しまともに振る舞えるようになった?」と、緊張した声で尋ねる。

「ああ」彼は怠惰な笑みを浮かべながら、ドア枠に寄りかかって言った。

彼のだらしない姿勢を見て、私は笑い始めた。「酔っぱらってるからじゃない?」私の視線は、彼の弟の後ろのドア枠に現れたシンクレアに移る。「マジで、あなた彼を酔わせたの?」

シンクレアは、腕の中でレイフを抱き上げたまま、小さく肩をすくめただけで、口の端に秘密めいた笑みを浮かべていた。

「俺は」ロジャーは部屋に入りながら微笑み、親指と人差し指をほんの少し離して手を上げて言った。「ほん...