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ニコ視点

これで奴を抑えておけるはずだ、そうだろ? 俺はベルトを締め直し、外に出る準備をしていた。

「はい、ボス」向こう側でファビオが答えた。

高い地位にある者は誰もが、さらに上の役人たちに操られている。ニューヨークではよくある構図だ。判事だって例外じゃない――だが今の俺は、その輪に加わる気はない。俺は俺のやり方でやる。

ようやく判事の部屋に通されると、俺は自信をみなぎらせて大股で入っていった。

「こんにちは、フェラーリさん。ようこそおいでくださいました。どうぞ、お掛けください」

「どうも、判事殿」俺は言い、彼のデスクの前の椅子に腰を下ろした。

「それで、今日はどのようなご用件で?」...