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ジャスミン視点

「ダイアモンドのことなの」シャーロットは鼻をすすった。「すごく具合が悪くて。戻ってきたら、病院に駆け込まなきゃならなかったの」この時点でもう彼女はむせび泣いていた。

「落ち着いて、シャーロット。今、どこにいるの?」

「病院にいるの」と彼女は答えた。

「住所を送って。すぐにそっちへ行くから。それからお願い、泣くのはやめて。強くならなきゃ、わかった…?」

彼女はただ頷いただけだったように思う。それから電話は切れた。

これまでの人生で一番早く支度をしてドアへ駆け寄ると、運良くリチャードの姿を見つけた。どうしてまだここにいるんだろう。

「お願い、この場所に急いで行かなきゃ...