35話

ブライス

アネリーゼの首筋に顔を埋めながら、俺はどれだけ自分が彼女にのめり込んでいるか痛感した。あらゆる体勢で彼女とこうして時間を過ごしたいという思いでいっぱいだった。

彼女を手放したくなかったが、抗議し始める前に自分の部屋に連れて行く必要があった。

彼女の肩にキスをしてから、膝の上から持ち上げて隣の席に座らせた。それから、散らばった服を拾い上げて、彼女のものを手渡した。

「行こう」俺は服を着終わってから言った。

車から出て、彼女のためにドアを開けて待った。

「ブライス...」

「ここじゃない」

「何?」

彼女の前を通り過ぎて、玄関のドアを開けた。

「入って」俺は言った。「...