69話

マルコム

これは私が計画したことではない。これは全てを台無しにする、女神は私が見たビジョンの中で彼らにそれほどの力を授けなかった。子狼も息子もそこには存在しなかった。

私の息子だ。宮殿から戻った部下たちが持ってきたニュースは大きな衝撃だった。才能に恵まれた、私のハーフブリードの息子が王族の力を授かったというのだ。長老たちはそれは起こり得ないと言っていたのに。

「彼は王族のつがいと同じくらい強力だ。彼らが姫を探しに来る前に始末しなければならない」と私の狼が言った。

闇の神が私に授けた贈り物は生まれ持った権利よりも偉大だったが、白い狼と私の長子の血は私を無敵にするだろう。永遠に。私...