207話

5月25日金曜日

(コールの視点)

父のことで大パニックを起こしてから一ヶ月が経った。あの日、アルファが変わった。私も変わった。ピアース先生が説明した通り、最初の日はほとんど眠って過ごした。翌日には投与される鎮静剤の量は減ったが、それでも一日の大半は昼寝をして過ごすことになった。

アルファは私に彼と一緒にいるよう主張した。鎮静剤で動けなくなった時は彼のベッドを使うよう言ったが、不思議なことに、私は一人でいたくなかった。彼のソファは快適で、目が覚めると毛布がかけられ、枕が頭の下に置かれていることが何度もあった。父に自分も父と同じくらい悪い人間だと証明するために私を殴るつもりだと信じて傷ついた...