87話

ため息をつきながら頷く。「今回はやらなければならないと思う」

「どうやってするつもり?」

「ベッドと彼を固定する大きな黒いストラップを二つ使うよ。でも彼が少しでも快適に感じられるように工夫するつもりだ」

アンジェラは頷くと、カウンターに戻る。彼女が拘束具を片付けるたびに、コールの肌がびくつくのが見える。私は黙って彼女を見つめながら、彼女がベッドの横に膝をつき、拘束システムをベッドの下部に取り付け始めるのを見守る。

「これから横になってもらうね、コール。これは一時的なものだし、私はずっとそばにいるから」

「できない。怖いし、弱いんだ。ごめんなさい、アルファ。本当に、本当にごめんなさい」

アンジェ...