312話

エマとアシャーは寝室に座り、手紙を手に持っていた。まだ開封していなかった。エマの心は張り裂けそうだった。アシャーは泣いているエマを腕に抱きしめていた。

「おばあちゃんの調子が良くないのは知っていたけど、もっと時間があると思ってた」エマはため息をついた。アシャーは彼女の額にキスをした。

「僕の手紙を先に読んだ方がいい?」アシャーは答えた。彼はヴァレリーおばあちゃんに会ったのはたった二回だけだから、自分の手紙の方が読みやすいだろうと考えたのだ。エマはうなずいた。アシャーは手紙を開き、二人で読めるように持った。

『親愛なるアシャーへ、

あなたとはもっと多くの時間を過ごしたかったけれど、それで...