第153章

アリッサ

ワイアットはホテルの中へ、そしてエレベーターへと私を引っ張っていく。一言も発しない。彼の熱心さに私はくすくす笑う。エレベーターが降りてくるのを待ちきれないようだ。ドアが開くと同時に、中にいた数人が出る暇もないうちに私を引き込んだ。彼らは彼の無礼さに不愉快そうな顔をしていた。でも彼は気にする様子もない。私は彼の代わりに謝った。彼はドアが閉まるのを待ちながら、床を足で小刻みに叩いている。

ドアが閉まった瞬間、彼は飛びかかってきた。私の背中を壁に押しつけ、荒々しく唇を重ねてくる。予想していなかった情熱的なキスに、私は思わず声を漏らす。首に腕を回して、キスを返す。彼は私の片足を自分の腰に...