第125章

百興町のプロジェクトを進めるため、北島英一は松本市長夫妻を西郊のゴルフ場に招待した。

普段からここは高級で客足も少ないが、今日はまるで貸し切りのようで、北島グループの人間と松本市長の一行だけがいた。

北島美智子のゴルフの腕前は散々だったが、装備だけは完璧で、風姿麗しい体型に純白のゴルフウェアを身にまとい、控えめな化粧を施して娘の北島美月と並ぶと、まるで姉妹のようだった。

北島美月を同伴させたのは、松本市長夫妻の前で顔を売るためだった。

結局のところ、北島美月はすでに二十五歳で、結婚適齢期を迎えていた。今や北島美智子は娘を売り込むチャンスを一切逃さないようにしていた。娘が堀内陽平に心を...