第41章

北島神人の顔色がさらに暗くなり、薄い唇をより一層固く結んだ。

1億8000万円も出したのだから、2億円なら当然出せるはずだ。

古城美雪が突然手を引いたのは、出せないからではなく、諦めたからだった。

わざとやっているのだ!

だが彼も何も言えなかった。結局、誰も金崎恵花に無理やり大金を出させたわけではなく、すべては彼女自身の意思なのだから。

さらに数点の競売品が通り過ぎたが、古城美雪はとても冷静で、一切手を出さなかった。

一方、北島神人は黄花梨の交椅を落札することだけに集中していたため、じっと動かずにいた。

次の競売品は、北島美智子が北島グループを代表して寄贈した翡翠の如意の置物一...