第43章

古城美雪は息をするのも断たれたかのようだった。

おじいさんの心遣い、彼女の宝物が、金崎恵によってあっさりと壊されてしまった!

瞬く間に、怒りの波が古城美雪の胸を満たし、金崎恵の骨をこの腕輪のように折りたいほどの憎しみが湧き上がった。

「金崎恵!」古城美雪は真っ赤になった目で怒りを爆発させた。

金崎恵は一瞬ひどく動揺したが、すぐに後には引けないという残忍な思いが心に湧き上がった。

北島美雪、腕輪を割ったのは私だけど、それがどうした?

ここには私たち二人しかいない。私があなたのせいだと言えば、神人くんは誰の言葉を信じるかしら?

金崎恵は不気味に笑い、洗面台に落ちた玉の腕輪の破片を拾...