章 188

一時間の追跡の末、一行は都会から郊外へと辿り着いた。蒋旭が太白金星の後を素早く駆けていると、突如として太白金星が足を止めた。

「どうして追うのをやめたんだ?」陳越は首を傾げて尋ねた。同時に周囲を見回すが、荒れ地と遠くに見える山々以外に、怪しい様子は何も見当たらなかった。

「あそこの空を見てみろ」

太白金星は厳しい表情で前方を指さした。蒋旭がその方向を見ると、遠くの山頂上空の空が急速に暗くなり、黒雲から幾筋もの稲妻が走っているのが見えた。

突然の嵐に多少驚きはしたものの、自然現象だろうと思った蒋旭は、さほど不思議には思わなかった。

「ただの雨じゃないか?何か変わったことでもあるのか?」...