章 79

蒋旭は外から絶え間なく動く音を聞いていた。ドアが開いた瞬間、蒋旭はすかさず電気棒を振り下ろした。相手は素早く身をかわし、すぐさま部屋に飛び込んできた。桃の木の剣が蒋旭めがけて飛んできた。

「方師兄?」ベッドに座っていた阿布ははっきりと見ていた。この人物は卓遥のもう一人の妖怪退治師だった。

蒋旭は急いで手を止め、方師兄も素早く桃の木の剣を呼び戻し、背中の鞘に収めた。

「阿布?どうしてここにいるんだ?」方師兄は尋ねた。

「私たち、妖人の集団に追われてここまで逃げてきたの」阿布が答えた。「蒋旭、この方は卓遥の上級妖怪退治師の方師兄よ」

「方師兄、先ほどは無礼をお許しください」蒋旭は急いで一...