章 179

「やめてよ、もう随分前の話じゃない」沈知辞は軽く咳払いをして、少し恥ずかしそうに言った。「動かないで」

「切れたらどうするんだよ……」林隽は必死に耐えていた。

「切れたら、背中一面に小さな血の珠ができるね」林隽は背中に何かが押し付けられるのを感じた。沈知辞の口調はとても穏やかだった。「それで、真っ白な肌の上に、ご主人様が拭いてあげて、薬を塗ってあげる。少し痛いかもしれないけど、とても綺麗だよ」

この言葉は不思議と「切れないから大丈夫」と言われるよりずっと効果的で、林隽はピタリと動きを止めた。

しばらく待っても、背中には軽い圧迫感しかなく、林隽は小声で尋ねた。「終わった?というか、本当に...