章 187

何も恐れる必要はない、沈知辞が彼をあの恐ろしい場所から連れ出してくれたのだから。

林隽は手を離し、膝を抱きしめた。

沈知辞はほっと息をつき、立ち上がって部屋に戻った。今回の林隽はずっと静かで、最初から最後まで一切声を出さなかった。

十一時二十分、沈知辞はケージの前に戻り、上の布を取った。林隽は大人しく顔を上げて彼を見つめたが、顔も体も少し汚れていて、それは先ほど流した涙の跡だった。

「いい子だね、すごいよ」沈知辞はケージを開け、彼を這い出させた。「また君をお風呂に入れないといけないな。見てごらん、泣きすぎて、まるで子猫みたいだ」

お風呂の後はすぐに就寝。林隽はベッドの端に横たわり、心は驚くほど...