章 203

あいにく金曜日に沈知辞が上がってきた時、彼はちょうど体温計をいじっていて、体温計の数値は最高値まで跳ね上がっていた。

林隽は舌を出して、体温計を振り下ろそうとしたその時、沈知辞がそのまま入ってきて、彼が体温計を振り下ろそうとしているのを見て、急いで数歩近づいて止めた。「何やってるんだよ」

「ああ、体温測ってたんだ」林隽はまだ振り下ろそうとしながら言った。「あれはまだ昼間の数値だから」

「昼に振り切っておいたはずだけど、やっぱり電子体温計買った方がいいな、この水銀式のは……」

「違うよ」林隽は少し笑いながらも、まだ振り下ろそうとした。「振り切れてないだけ」

「また熱が出てるのに知られたくないの?...