章 29

「知らないよ」

「またか。聞くが、明日学生会に何をしに行くんだ?」

「引き継ぎと新人の指導だよ」

「それで大丈夫なのか?」沈知辞は彼の尻を指差した。「この程度の痛みで、あと十四発も残っているのに、腕の痕だって一日中そんなに深く残っているじゃないか」

「……」林隽は少し震えを抑えられなくなった。明日のことを考えると胸が苦しくなる。いつまでも終わらない仕事ばかりだ。

沈知辞はまだ良いほうだろう。彼は自分の卒業のことだけ考えていればいいのだから。普段忙しそうな姿も見たことがない。

自分にとっては、今この瞬間が少しでも楽な時間なのかもしれない。

林隽は顔をシーツに埋め、意を決して言った。「ご主人様がお...