章 346

彼はただ、早く昼になって主人が来てくれること、できれば欲望を発散させてくれることを願っていた。

十一時過ぎ、体内から突然また震動が伝わってきた。林隽はすぐに沈知辞が来たのだと気づいた。今日はこんなに早く上がってきてくれるなんて驚きで、何か特別なことがあるに違いないと思い、飛び上がるようにドアの前まで走って行き、そこで跪いた。

彼のオフィスは防音性が高く、外の足音は聞こえない。それがますます沈知辞がどこまで来ているのか焦らせ、体内の震動を感じることしかできなかった。

突然、震動の頻度が少し高くなった。一段階上がっただけだとわかっていても、まるで主人が自分に近づいてきたような気がして、有頂天になり...