章 56

「見せてみろ」沈知辞は時計を確認するわけでもなく、まるで品定めするかのように彼をしばらく見つめてから、手を伸ばして彼の頭を撫でた。「まだ少し毛が逆立っているな。もう少し蹲っていろ」

林隽はそれを聞くと、うなだれて唇を強く結び、蹲ったままでいた。場所が狭いため、かかとが赤く腫れた尻に擦れていた。

本当に辛かった。脚を押さえたいが、重心を崩して落ちるのが怖い。片手で沈知辞の服をつかみ、もう片方の手は自分の足首を握るしかなかった。

沈知辞は軽く笑い、彼の背中に手を回した。「よし、降りていいぞ。だが動くな。長く蹲っていたらめまいがするから、抱き下ろしてやる」

林隽は心の中で歓喜し、急いで相手の...