章 71

オフィスの入り口まで歩いて、林峻は頷いて了解したという意思を示し、一人で中に入った。

掃除以外で林社長のオフィスに入る人はほとんどいないということは、皆知っていることだった。

しばらく仕事をしていたが、林峻は背筋をピンと伸ばしたまま椅子に座り、目はパソコンから動かさないものの、既に心は二階下の場所へと飛んでいた。

沈知辞が下にいる。

長時間座っていると、また尻が痛み始めたので、トイレに駆け込んで自分の怪我の具合を確認した。

朝、薬を吹きかけたせいか、だいぶ腫れが引いて、座ったり立ったりしても以前ほど不快ではなくなっていた。

少し揉みながら、洗面台に身を乗り出し、自分の体がどこかおかしいと感じた...