章 1456

兄は実の兄であり、この世で最も身近な存在、そして最も尊敬する人物だ。

そして義姉は……彼女は私の生涯の真実の愛、以前の韓琳さえも恐らく及ばないほどの存在だ。

だが今、目の前で美しく幸せだったものが粉々に砕け、崩れ去っていく。

胸を押さえると、ほとんど息ができないほどだった。

運転手は私の様子がおかしいと気づき、慌てて尋ねた。「お客さん、大丈夫ですか?」

「いや……駅はやめて、城北の交番に行ってください」私は頭が真っ白になり、無意識のうちに言葉を発していた。

道中ずっと頭の中は乱れた思考で一杯だった。交番に着くまで、ようやく感情を抑え込み、まずは兄を迎えることに決めた。

他のことは後で考えよう。...