章 1497

私が彼に触れると、彼は神経反射のように横に身を縮め、ほとんどベッドから落ちそうになった。

翌朝になって、私は不思議に思い、兄にどうしてそんな風に寝るのか尋ねた。

「嫁さんが……嫁さんが時々夜に触ってくるんだけど、俺は……俺は彼女に触られるのが怖くて、こうして寝るようになったんだ。それからは、もう触れてこなくなった」兄は説明した。

兄の説明で、私の心に残っていた最後の疑念も消え去った。

兄と義姉はこれほど長い間一緒に暮らしていながら、まだ夫婦の営みを持ったことがないなんて。もし兄が知恵遅れを演じているだけなら、こんなことまで演技するはずがない。

一方で、私の心には何故か妙な喜びが湧いていた。兄と...