章 1550

「皆、二哥と呼べ。俺以外はな。これからは梁辰兄弟の言うことを聞くんだ!」

配下の連中は目に不満を浮かべながらも、素直に次々と「二哥」と呼んだ。

五哥がこれほど器が大きいとは思わなかった。俺が彼を窒息寸前まで追い込んだというのに、まだ友達になろうとしてくれる。さらには房内で自分の次の地位まで与えてくれるなんて。

瞬く間に、胸の内の怒りも消えていった。

その後の数日間、俺は五哥たちと共に監房で過ごすことになった。

五哥の本名は劉東。家族の中で五番目だったため、裏社会では皆「五哥」と呼んでいた。

劉東は警察に何度も捕まった前科持ちで、すでに七度目の入所だった。以前は喧嘩や用心棒、高利貸しなど何でもや...