章 650

妻は結局、あの胡散臭い男と一緒に出ていってしまった。夫である私を家に残して。なんとも馬鹿げた話だ。

「義兄さん、あの男誰なの?」義妹はこの光景を見て訳が分からず、私に尋ねてきた。

私は笑い出した。今の気持ちは複雑で言葉にならないからだ。「知らないよ。おそらくお前の姉さんが外で不倫している男だろう。今はその男が欲求を抑えきれなくて、お前の姉を呼び出して、その体で思いっきり発散させようとしているんだろうな」

私は義妹にも腹を立てていたが、今は妻にもっと怒りを感じていたから、言葉遣いも遠慮しなかった。

「あなた義兄さんでしょ?どうしてそんな気持ち悪いこと言うの?」義妹は私の言葉に怒り、詰め寄...