章 652

義理の妹の件に関しては、私は潔白だ。だが、この真実を言い出せるはずもない。そうすれば、私のことがさらに露呈してしまうだけだ。

今はただ無力感に苛まれ、空々しい言葉しか出てこない。「誓って言うが、僕と燕燕の間は何もないんだ。あの時、彼女の手から物が僕のズボンに落ちて、すぐに拾い上げただけだ。その後は僕はリビングでテレビを見て、彼女は自分のパソコンで遊んでいた。信じられないなら、妹さんに聞いてみればいい。お互いの話を照らし合わせれば、僕が本当のことを言っているかわかるはずだ」

私の言葉に妻の感情は少し和らいだようだ。「あなた、あなたと妹のことは信じるわ。この件の真相はもう知りたくない。何も起き...