章 364

もし林川が張平だったら、彼女と夜な夜な契りを交わしたいと思うだろう。彼女に精を吸い尽くされても構わないと願うはずだ。

「悦悦姉さん、昨夜何かあったの?僕は何も聞こえなかったけど?」

林川はわざとそう言ってみた。

秦悦は林川をじっと見つめた後、明らかに緊張が解けて、くすくす笑いながら言った。「何でもないわよ。ただ昨夜姉さんも眠れなくて、あなたを起こしちゃうかと心配だったの」

林川は表面上は何も言わなかったが、心の中ではにやりと笑っていた。昨夜、彼女が眠れなかったのは確かだろう。彼女だけでなく、自分も眠れなかったのだ。

この女性は、古代なら紅顔の禍水と呼ばれただろう。彼女の魅力に抗える男な...