章 603

彼は拳銃をしっかりと握り締めていた。全身が微かに震えているようだったが、それは目立たない程度だった。彼だけではなく、みんな緊張していた。

林川は顔をこすり、無理に笑いながら言った。「リラックスしろよ。俺たちは死にに行くわけじゃないんだ。そんな暗い顔してどうする?」

白枫は拳銃を見下ろしながら言った。「こんなもの触るの初めてだよ。落ち着かないんだ……川哥、俺たち本当にここまで来ちゃったのか?」

林川は彼の心の内を察し、笑いながら口を開いた。「生き残るためさ、仕方ないだろ。三爺が生きている限り、俺は安心して眠れない。俺たちは表で、奴は裏にいる。誰だって一人になる時はある。三爺が不意に俺たちを陥れた...