章 715

「どんな状況でも、階段の入り口にある防犯ドアは絶対に鍵をかけてはいけない。さもないと、俺たちは袋のねずみになってしまう」

浩子は声を低くして言った。「私は二人を担当する」

林川はちらりと見て言った。「あの部屋の中に、まだ誰がいるか分からない。賊を捕らえるなら首領から。今回俺が来たのは蔵獒を狙ってだ。何か口実を作って、奴を誘い出す。奴さえ制圧できれば、あとはどうにでもなる」

数秒考えた後、林川は浩子に言った。「お前は何もするな。状況は明らかに予想を超えている。後で何か理由をつけて離れて、それから幸福花園に行って、蔵獒の姉を確保しろ。お前がうまくやれたら、俺たちはそのタイミングで動く」

浩子はうな...