章 716

「その中の仕組みについても、俺もある程度は分かっている。深くはないが、大体どういうことか察しはつく。こういうギャンブルは十回やって九回は負ける。唯一勝てた一回も、相手がわざと勝たせてくれたもので、しかもたいして勝てない」

林川は大きな数字に興味がなかった。普通の足し算、引き算、掛け算、割り算はできるが、それ以上になると何も分からなくなる。

事実、旭兄は林川を騙していなかった。千元分のコインで、三台の機械を使ったが、タバコを二本吸うほどの時間も経たないうちに、全てなくなってしまった。

林川は手で顔の汗を拭いながら、恐ろしさを感じて口を開いた。「くそっ、これって強盗じゃねえか?」

旭兄はう...