章 837

「この件は、お前には関係ないんだ。お前たちが間に合わなければ。平兄貴の性格からして、奴らと心中してたかもしれないんだぞ」

「そういう気持ちがあるだけで十分だ」

林川が振り返って鶉を見ると、鶉は林川の様子に驚いて、慌てて口を開いた。「小川、まず落ち着けよ。残りの件は、平兄貴が目を覚ましてから相談しよう」

彼は林川の腕を掴み、急いで言った。「平兄貴は大丈夫だ。ただ失血過多で意識を失っているだけだから」

林川の声はすでに少しかすれていた。「先に出ていってくれ。兄貴と二人きりでいたいんだ。心配するな、俺は冷静だ。これまでにないほど冷静だから」

鶉は躊躇いながら林川を何度か見つめ、それから手で頭をかきむ...