章 847

「てめえ、この野郎」

二郎は手を伸ばして、身をかがめ林川の手からナイフを奪うと、そのまま林川の腹部めがけて一突きした。

林川は自分の腹を見下ろした。ナイフはまだ刺さったままで、血液が絶え間なく溢れ出ている。

「きゃあっ!」

秦悦は頭を抱えて、地面に蹲り、悲鳴を上げた。

仏様は二郎を引き離すと、そのまま顔面に一発殴りつけた。「てめえ、何をやってんだ、こいつが死んだら、誰も生きては帰れねえぞ」

二郎は口をゆがめ、林川を見つめた。「張平の一人や二人、俺が引き受けてやるよ。みんな同じ人間だ、誰が誰を恐れるってんだ?」

その瞬間、玄関が外から蹴り破られ、大勢の人間が入ってきた。林川はウズラ兄貴や旭兄貴、...