章 85

秦悦はもじもじと顔を赤らめていた。

彼女は深く息を吸い込んで、この件は後で話そうと言った。

秦悦が板挟みになっている様子を見て、林川は胸が締め付けられる思いだった。自分が何も力になれないことがただ歯がゆかった。

王がっしりとした体躯で立ち上がった。「悦悦、考えがまとまったら電話してくれ。俺の携帯は二十四時間つながってるから。話したくなったらいつでもいい、待ってるからね」

彼はアタッシュケースを脇に抱え、唐菲菲に一瞥をくれた。「菲菲、王兄さんはケーキには付き合えないよ。まだ処理しなきゃならない用事があるんでね」

出る前に、王は林川に一度目をやり、それからドアを開けて出て行った。

秦悦も慌てて後を...