章 964

「ひッ!」

看護師は部屋に人がいるとは思わず、大きく飛び上がって驚き、慌てて服で胸元を隠すような仕草をした。

「お前は誰だ?」

男は何かと場慣れしている様子で、徐老が白衣を着ているのを見て、この人間も病院関係者だと察した。

病院の人間なら、自分のことを知らないはずがない。自分の権限は院長に次ぐものだし、それに天哥との関係も深い。この若造が自分に敬意を払わないとでも?仕事を失いたくなければな。

「俺は七爺の部下だ」

徐老は先ほどの二人の会話から、この張マネージャーが七爺の件を直接担当していることを聞き取っていた。

そうであれば、徐老の計画はさらに容易になる。この男の胸の名札を奪い、七爺の...