章 1004

「姉貴、あいつの糞野郎、中に出してねえだろうな!」三牛が心配そうに尋ねた。

「中に出すって?そんなわけないじゃない。あの人が言ったわ、『ただヤるだけで、中には出さない』って。中に出すのは人としてあんまりだってさ」

「マジかよ?あの糞野郎にも少しは良心があったんだな。確かに変わったよ、昔のあいつとは違う」

「当たり前よ。今じゃ医者なんだから。しかも無料で診てくれるし。あの人は才能あるし、根は優しいのよ。ただ女好きなのが玉に瑕ね。でもまあ、人間誰だって欠点はあるものよ。そうじゃなきゃ、思雨みたいな娘が彼に惚れるわけないでしょ」と水梅は言った。

「それもそうだな。姉貴、最初は俺、腹が立って仕...