章 2080

「へへ」と安二虎は茶目っ気たっぷりに言った。

「おお!二虎兄貴、本当に戻ってきたのか。俺、見間違いかと思ったぜ。良かった、戻ってきてくれて。みんな、お前の帰りを待ってたんだ!」スーシーノは無理に笑みを浮かべたが、その表情は笑うより泣いた方がマシなほど引きつっていた。

基地の新リーダーに選ばれたばかりなのに、この忌々しい安二虎が姿を現した。明らかに、彼はずっと近くでここで起きていることをすべて観察していたのだ。彼は面白がりに来たのだ。わざとこのタイミングで現れ、自分を恥をかかせようとしている。

スーシーノには分かっていた。自分の能力では安二虎とは比べものにならない。安二虎が先ほどの選挙結果...