章 2303

二つの窓は向かい合っていた。つまり、自分の目の前の窓から三メートル五、六メートル上の位置にもう一つの窓があり、上階にも部屋があることが分かった。安二虎は数歩後ろに下がってから、勢いよく走り出し、ひと跳びで上へ舞い上がった。蹴る蹴る蹴る、数歩で二階の窓まで飛び上がり、窓枠に手をかけて中を覗き込んだ。

先ほど黄翔に母乳を与えていた女が、今度は赤ちゃんに粉ミルクを飲ませているではないか。くそっ、自分の母乳は男に飲ませて、子供には粉ミルクとは、これが実の母親のすることか?女はお尻を窓側に向けて、ベビーベッドに横たわる赤ん坊にミルクを与えるために前かがみになっていた。

安二虎はすっと部屋に飛び込んだ...