章 2340

しかし念のために、安二虎は塀に沿って一周し、最も適切だと思われる場所を見つけると、一跳びで塀の上に軽々と飛び乗り、そのまま鳩返りのように手すりを越えて敷地内へと降り立った。

多少の物音はしたものの、第二の防護壁までは距離があり、すでに夜も更けて大半の人間が深い眠りについているか疲労状態にあったため、発見される心配はなかった。

百メートルほど進むと、第二の防護壁が見えてきた。安二虎はそこで灯りを確認した。数十メートルおきに明かりがあり、人の動きも見える。安二虎は静かに見張り台の一つに近づいた。二人の警備員が銃を持って警戒していたが、すでに疲労状態で、あくびをしている者もいた。

安二虎は彼ら...