章 519

そして彼女も心の中で、この先の人生は安二虎と共に歩むと決意していた。

オニールが去る前夜、モニカは老人に本心を打ち明けた。彼女は一生安二虎と共にいたいのだと。何の名分も求めない、ただオニールの名義上の妻でいるだけで良いと。今持っている財産はすべてオニールが持ち帰っても構わない、一銭も要らない、ただ彼女と安二虎が一緒にいることを邪魔しないでほしいと願った。

オニールが怒ると思っていたが、意外にもその不真面目な老人は彼女に安心させる言葉をかけた。自分はまだ彼女を愛しているから、彼女が幸せなら良いのだと。彼女と安二虎の間に子供ができれば、それもオニールの後継者と見なすと。ただ一つの条件は変わらず...